チャウダーというアメリカのアニメを知っているだろうか。
数年前、家にケーブルテレビを引いていた時代に初めて見て気に入って以来、録画したものをずっと見続けている。
たびたび下品な描写も出てくるのだけど、主人公のチャウダーに愛着が沸いて当時放送されていたシリーズをHDDに録画したのだ(だいたいシリーズ1~2まで)。
今はテレビを自発的に見ることはほとんど無いが、テレビを見るとすればチャウダーである。だから私がテレビをつけるとほぼ100%チャウダーが始まる事となり、家族からは「またチャウダーか。」という反応だ。
ちなみに一緒に住んでいる姪の教育に悪いからという理由から、姪がいる時はチャウダーを付ける事は無い。
別にいいじゃないかとも思うのだけど、まぁ下品は下品だ。
くれよんしんちゃんとはまた異なる「子供が真似したら・・・」という心配があるのはある程度仕方ないだろう。
だって汚いもん。好んで見てる私ですら、ご飯食べながらは見たくない。
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あらすじ
幻想的な街マジパンシティにあるケータリング料理店。ここに勤める小さな見習いシェフ・チャウダーは、いつか偉大なシェフを夢見て、一流シェフ・ムーング・ダールの元で料理を学ぶのだが、必ずトラブルを起こすのであった。
見も蓋も無いあらすじだが、確かにこんな感じ。
チャウダーの魅力
「確かに汚いよね」と言いつつもなぜ私はチャウダーが好きなのだろう。
私がチャウダーを好きな点を挙げてみる。
可愛い
見た目が可愛いということは実に得なことである。
見てくださいこのかわゆいフォルムを。チャウダーの日本語を担当している武田華さんという声優さん、私はこの人のことは全く存じないが、もうどんぴしゃチャウダーである。
御本家のアメリカ版よりもよほどチャウダーだ。
よくそんなに息が続くなぁ。よくそんな絶妙なヘタウマに歌えるなぁ。なんてメリハリのある話し方ができるんだろうと度々感心する。
このように見たと声とが合わさって、愛すべきチャウダーが出来ているのだ。
素直
チャウダーは必要以上に感情・意思を露わにする。嫌なものは嫌、嬉しければ嬉しい、悲しければ悲しい、腹が立てば怒る、欲しいものは欲しい。
少々病的なほどに感情が目まぐるしく変わる。
「他人にご迷惑をかけない」精神が強めの日本人な私(自己評価)からすると、チャウダーのこの感情を爆発させるようすはとても羨ましく、清々しい。
愛されている
チャウダーは常に料理に失敗し、周りに大迷惑をかける。
尋常じゃない失敗ばかりするとんでもない見習いであるが、とにかく最終的にとても愛されているのだ。
師匠のムングはもちろん、日ごろぶつくさ文句を言っているシュニッツェルやトリュフもチャウダーの事が好きである。パニーニ(のちの妻)は言うに及ばず。
作品の中でチャウダーは自ら「僕はみんなから愛されるぽっちゃり型」と言っているように、よく食べ・ぽっちゃりしている部分も含めて愛されている。
皆に大迷惑をかけて落ち込むチャウダーを、ムングが優しく諭してあげる場面が好きだ。
設定が良い
内容と直接関係は無いが、チャウダーは場面場面がカラフルで絵としても楽しい。建物の形も可愛い。
どうやらモロッコとインドの建築様式が元になっているようで、モロッコインテリアが好きな私。そりゃーアンテナにひっかかりますわと納得。
師弟間の愛情がまぶしい
無茶苦茶で滅茶苦茶なチャウダーだが、師匠のムングの事をとても尊敬し、彼なりに大切に思っている。ムングをヒーローのように想い、慕うチャウダーとそれを受け入れるムング。
どういう経緯でムングの元にやってきたかは知らないが、チャウダーのムングへの敬愛はチャウダーの無茶苦茶ぶりを(多少)補えるくらい素敵だと思う。
チャウダー最終回
YouTubeで見つけたチャウダー最終回。(英語です)
英語が分からないながらもとにかく最後まで見てみた。
あぁ、大人になったチャウダー。立派になって弟子を取ったチャウダー。パニーニと結ばれたチャウダー。
良かったねと思いながらも淋しい気もする。チャウダーには変わらず無茶苦茶なままでいて欲しかった。
無粋な話だが、チャウダーという番組が打ち切りにならなければこのような最終回を作らなくてもまだまだ無茶苦茶なままで話が続いたんじゃないかなー。
まぁ、だらだら続くよりはいいのかな。
チャウダーを見て得るものは無い・・・?
いつも見終わったあとは特に何も無い。見ている間はあははと薄笑いをし、終われば感慨深さもスッキリ感も何も無いのだ。
しかし、得るもの無くたっていいじゃないか。悲しいとか楽しいとか腹が立つとか怖いとか、そういうの生きてるだけで色々十分起こりませんか。
テレビ見てる時ぐらい、ばかばかしくてどうでもよい、ただただ愉快な感じを受け取りたい。
今書いて思ったのだが、私がチャウダーを何度も見る一番の理由はこれかもしれない。
ただただばかばかしくて、愉快。見終わったあと何の感情も残らない。ということ。
もっと言えば、頭空っぽになる時間をくれるということなのかもしれない。
得るものがあった!なんと、「頭からっぽになる時間」という素晴らしいギフトをくれる番組なのです。チャウダーは。
書いてるうちにこんな事に気が付きました。
チャウダー凄いな。